印刷入稿データを作るときに確認すべき基本項目
印刷物のデザインが完成しても、入稿データの作り方が間違っていると印刷が正しく仕上がりません。日本の印刷会社に入稿する際に確認すべき基本的な項目を整理します。
塗り足し(ドブ)の設定
断裁のある印刷物(チラシ、名刺、冊子の表紙など)は、仕上がりサイズより外側に3mmの塗り足しが必要です。この領域がないと、断裁のズレで白い縁が出てしまいます。
Illustratorでは「ドキュメント設定」でアートボードの外側に塗り足し領域を設定できます。InDesignでは「ドキュメント設定」の「裁ち落とし」で3mmを指定します。背景色や写真は必ずこの領域まで伸ばしてください。
カラーモードとプロファイル
印刷物はCMYKカラーモードで制作します。RGBのまま入稿すると、印刷会社側で自動変換が行われ、意図した色と異なる仕上がりになることがあります。特に鮮やかな青や緑は、CMYKに変換すると彩度が落ちます。
日本の商業印刷では、カラープロファイルにJapan Color 2001 Coatedが広く使われています。Illustratorの「編集」→「カラー設定」で確認・変更できます。
- カラーモード:CMYK
- プロファイル:Japan Color 2001 Coated(コート紙の場合)
- 黒文字:K100のみ(リッチブラックにしない)
- 細い線:0.3pt以上(それ以下は印刷で消える場合あり)
フォントの処理
入稿データにフォントが埋め込まれていない場合、印刷会社の環境にそのフォントがなければ代替フォントに置き換えられます。これを防ぐには、テキストをアウトライン化するか、フォントを埋め込んだPDFで入稿します。
アウトライン化する前に、必ずテキストが編集可能な状態のファイルをバックアップしてください。アウトライン化後は文字の修正ができなくなります。
入稿前のチェックリストを作っておくと、毎回同じミスを繰り返さずに済みます。印刷会社によって仕様が異なる場合もあるので、初めて使う印刷会社には事前に仕様書を確認することをすすめます。