InDesignで長尺組版を効率よく進めるための習慣
ページ数の多い冊子や社内報のデザインは、1ページのフライヤーとは別の種類の集中力が必要です。細かい設定を積み重ねることで、後半のページで崩れが起きにくくなります。InDesignでの長尺組版で習慣にしていることをまとめます。
段落スタイルを最初に設計する
長尺の組版で最初にやるべきことは、段落スタイルの設計です。本文、見出し(大・中・小)、キャプション、注釈など、使うスタイルをすべて定義してから流し込みを始めます。
スタイルを後から変更すると、そのスタイルが適用されたすべてのテキストに変更が反映されます。これは便利な機能ですが、スタイルを使わずに個別に書式を設定していると、この恩恵を受けられません。最初の設計に時間をかけることが、後半の作業を安定させます。
マスターページの使い方
ノンブル(ページ番号)、柱(章タイトルの繰り返し)、余白の設定はマスターページで管理します。これらをマスターページで設定しておくと、ページを追加・削除したときに自動で更新されます。
冊子の構成が変わりやすい案件では、マスターページを複数作っておくと対応しやすくなります。たとえば「本文ページ用」「章扉用」「奥付用」のように分けておくと、ページの種類を変えるときにマスターを切り替えるだけで済みます。
プリフライトで入稿前に確認する
InDesignのプリフライト機能は、入稿前のエラーチェックに使います。リンク切れの画像、未埋め込みフォント、オーバーセットテキスト(テキストボックスに収まりきれていないテキスト)などを自動で検出します。
プリフライトのプロファイルは、印刷会社の仕様に合わせてカスタマイズできます。よく使う印刷会社の仕様をプロファイルとして保存しておくと、毎回同じ項目を手動で確認する手間が省けます。
長尺の組版は、最初の設計が後半の作業量を決めます。段落スタイルとマスターページの設計に時間をかけることは、遠回りに見えて結果的に早い。長尺の組版では、この考え方がそのまま作業量の差になって表れます。